ふくしま常磐ものとは

ふくしま常磐もの
なぜうまいのか

寒流と暖流がぶつかる海の境。それを潮目といいます。
太平洋側の海で潮目が生まれるのが、福島県沖。
そこには豊富なプランクトンが発生します。それを目当てに小魚が群がり、さらに
小魚を餌にする大型魚が集まります。
流れの速い海に集まる豊富な魚種。身が引き締まり、味のいい魚の宝庫です。
築地市場(豊洲市場)では古くから「常磐もの」と言われ、高値のつくブランド魚です。

ふくしま常磐ものへの
こだわりと自信

相馬双葉漁業協同組合 青壮年部 部長 石橋正裕さん

漁師が食べておいしいと思う魚。それが、ふくしま常磐ものだと思うんですよ。
自分で獲った魚が一番おいしい。どこの漁師も同じように思うでしょうけど、漁のやり方、魚の扱い方ひとつで味も変わると思っています。その点、相馬の漁師はいい漁法があれば、すぐ取り入れ、魚を大事に扱っていると思います。魚をもっといい状態で提供しようとみんなが勉強しています。それがさらに魚をうまくしているんだと思います。

ただ、そうしたことをこれまで外の人に伝えて来てなかったと思います。震災・原発事故があって、それをすごく感じました。
震災後、安全なことはもちろんですが、ふくしま常磐ものの魚種の豊富さやうまさを消費者の人たちに直接伝えていく活動をしました。自分たち漁師が説明するとほんとに理解してもらえるんです。それに気づけたのは大きかったです。

漁師のおやじの姿を見て育ち、憧れて漁師になりました。海と魚がすごく身近にある町で人も地域も魅力があるから、漁師を継ぐ人間が絶えることはありません。地域にも魅力があるんです。それを含めて、消費者の人に伝え、これからも自分たちの魚のブランド価値を上げていく努力をしなくてはいけないと思ってます。

神経締めって
知ってますか?

神経締めとは、活魚の新鮮さを保つために開発された、魚の処理方法。
血が全身に回ると臭みが出ます。活魚の脳と脊髄だけを破壊して、エラの付け根から血抜きをする。それによって死後硬直を遅らせることができ、全身に血が回って臭みが出るのを抑え、魚のうまさを保つことができるのです。

ふくしま常磐ものの
価値をより高めるために

他の地域の魚に負けないブランド力が
あることを証明したい

相馬双葉漁協6次化開発チームリーダー 松下護さん

原発事故後、厳しい検査体制を通過しても、ふくしま常磐ものの魚が正しい評価をしてもらえない悔しさが秘儀といわれる神経締めへの挑戦につながった。

神経締めの魚は、
色も味も通常の魚の数段上です

レストラン ル・ジャポン 中田耕一郎シェフ

神経締めの魚のうまさを知るシェフたちは、味に定評のあるふくしま常磐ものが、釣り上げられたときに近い状態で手に入ることに感激している。

漁協を支える人たち・地域の文化

浜を支えているのは、
地域に受け継がれている
女性の力

相馬双葉漁業協同組合 女性部 相馬支部長 佐藤靖子さん

相馬漁協では、魚の荷揚げ、荷別けは、古くから漁師の母親、妻たちたち女性たちが支えて来ました。漁師一家がひとつになって浜を支えて来たのです。
津波と原発事故で男たちが落胆する中、いまこそ家族全員の力で乗り越えなくては…。佐藤さんはそう心に誓った言います。浜のかあちゃんたちは、福島の魚の普及。地元料理法での加工商品の開発など福島の魚の安全とおいしさの普及に邁進しています。







豊洲市場の仲卸
『山治』代表が
「常磐もの」を絶賛

株式会社 山治 代表取締役社長 山崎康弘さん

【プロフィール】半世紀以上にわたり築地、そして豊洲で仲卸を営む『山治』の二代目社長。全国から集まる鮮魚を常時300種以上扱い、豊洲随一を誇る品ぞろえの豊富さと、確かな目利きに定評がある。同業者、そして飲食関係者からの信頼も厚い。

「常磐もの = 一流」が定評

親潮と黒潮がぶつかりあって、プランクトンなどのエサが豊富な福島沖。そこで獲れる「常磐もの」といえば、やっぱり昔から築地の関係者の間では「非常に恵まれた漁場」であり、「一流のもの」として有名だったからね。それが定評で。けれど震災後は「福島の魚」というと、消費者の方々の見る目は変わってしまった。だけど、しっかりと検査はなされているし、その結果もすべてオープンになっています。検査の結果、安全だから売られているわけです。品質も昔と変わらず、すばらしいですよ。自分としても、常磐ものの魚を応援していきたい。

旬それぞれの良さを伝えていきたい

福島の海の良さといったら、「一年中いいものが獲れる」っていうことでしょうね。四季それぞれにいいものが揚がる。
春なら、まずスズキ。常磐もののスズキは弾力と甘みが違いますよ、刺身で食べてほしいね。春の旬でいえば、個人的にはマコガレイが好物でね。これも食感がすごくいいから。夏ならイワシ、脂のノリが違う。カツオだったら秋口にかけて、だんだんとうまくなってきます。ただ好みもありますね、私ら市場の人間は赤身のきれいな初ガツオが好きなんですよ。もちろん、戻りガツオもおいしいけど。
そのほか秋なら、サンマに、しっかりとした甘みのあるヤリイカがいい。寿司ネタとしてとても人気があります。そこから寒くなってきて冬になると、ヒラメが良くなってくる。常磐もののヒラメは、なんといっても身質がいい。それからアンコウも。北寄貝なんかも手ごろで、茶碗蒸しや天ぷらにするとおいしい。
魚っていうのは何より旬が大事。常磐ものの旬それぞれの良さを、仲卸としてこれからもお客さんたちに伝えていきたいと思っています。

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ぜっぴん!ふくしま常磐もの